万引き対策等による商品ロスを防止する私服による店内保安警備の専門会社株式会社 日本保安(千葉県千葉市中央区)

拝啓 晩春の候、皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

                        平素は格別のご高配を賜り、心よりお礼申し上げます。
                        本年は「インフルエンザ」対策や「新型コロナウイルス」感染予防に十分ご留意下さい。

                             皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

敬具

 
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 2020/02/25
第24話 チェーンオペレーションにおける個店戦略⑥

STEP5 地域のお客様に迫る⑥

さて、今回は前回の続きです。

3C分析における3つの要素を分析する際の
2つ目と3つ目となるのが、
コンペティター(競合)、カンパニー(自社)の2つです。

1つ目のCであるカスタマーに対し、
商品サービスを提供する競合事業者同士の状況を比較し
自社が優位に立っているかどうかを分析するフレームです。

この3C分析を活用する際に注意しておきたいことが、
比較項目を事前に選別しておくことです。
この選別を分析目的に合わせて上手く設定できていると、
分析結果を有効に活用することができるようになります。

一方で競合店に行ってから、
気づいた項目を抽出して書き出すて分析すると
競合店舗に対し炙り出した強みや弱みと、
自社店舗の分析項目が合致せず、
直接比較することができなくなってしまいます。

例えば、戦略的に優位に立つことができているかを
考えたいのならば戦略項目を指定し、
競合店を外から分析してもわからない点は
空白のままにしておきます。

或いは基本項目の徹底度を比較しようということであれば
味鮮度・品揃え、クリンリネス、接客サービス…といったように
比較項目を設定することで分析がわかりやすくなります。

商品カテゴリーを限定して、
FP(フェイス・プライス)チャートを作成して比較する…
といった方法も効果的です。

直接比較することができる形をとることで
分析は明確になり、その後の施策立案効果も高まります。

フレームワークを活用しても
「なかなか上手くいかない…」という声をよくききますが
少し工夫をして活用することで
効能は大きく変化していきます。

地域のお客様からみて、
魅力的なお店になっているかどうかを分析し、
地域で勝ち残るお店を目指しましょう!

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com)

株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント

学校法人産業能率大学総合研究所 兼任講師・パートナーコンサルタント

(一社)日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定ダイバーシティコンサルタント

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  

店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、

小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  

その後、管理部門責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。

2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。

組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

→プロフィール詳細

http://www.nihon-hoan.co.jp/column/2017/04/%E2%96%A0%E5%9F%B7%E7%AD%86%

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 2020/02/16
第23話 チェーンオペレーションにおける個店戦略➄

皆様、ご無沙汰しております。
少々時間があいてしまい失礼致しました。

 

さて、前回にテーマは、
3C分析の一角を担う、
「Customer=顧客」でした。
メインターゲットの絞りこみの話と合わせて
ペルソナ分析について触れています。

 

年代等の人口統計的データを基に顧客を絞るのではなく、
店舗の使い分けを考えた、利用シーン別に捉えることが
有効であることを説いています。
地域に住むお客様の●●なワンシーンに対して
特化して品揃えする…と捉える事で活用がしやすくなります。

 

この際、良く質問があがるのが、
「そのワンシーンのみに絞り込んで特化して大丈夫なのか?」
…という内容です。
新店でそのマーケットが肥沃であれば
答えが「YES」であることも
可能性としてはあります。

 

一方で、既存店であれば、私の回答は「NO」です。
既にお客様がついている既存店では
「この店は●●だ」という認識ができています。
使い分けのシーンでの特化を含む
メインターゲット絞りこみを考えている際に、
こういった考え方をすると、
絞り込みのテーマ外のお客様の
激しい離反を招き、
新たなお客様が定着するまでの間の
業績悪化を招き耐えきれません。
そういった意味では
「業態として基本となる品揃え」
は堅持する必要があります。

 

ではどうするか…?
ということで言えば、
全体の一定割合の品揃えを
メインターゲット向けにしていくことで
狙った顧客に対し特化させていくことが有効です。

 

事例をあげると、アメリカのある百貨店では
3割特化という方針を打ち出して成功していました。
業態としての基本アイテムは崩さず、
全体の3割まで特徴ある品揃えをすることで
顧客にその特色が認知される…という戦略で
顧客の支持の獲得に成功しています。

 

実際に3割のアイテムを特化しようとすると、
かなりのウェイトです。
そこまで到達することができなかったとしも、
目標値として一定の割合を目指していくことで、
顧客に認知されればOKです。
その際、特化したコーナーを作るのではなく、
各売場カテゴリー内でテーマにあった
アイテムを揃えていくことが重要です。
お客様がどこのコーナーに行っても、
自分向けの商品がラインナップとして
揃えられている状況を作ることがポイントとなります。

 

さて、こういったことを考えていく際に、
こんなタイプのお客様に愛用してもらえたら最高だ!
というキャラクターイメージを
具体化したものがペルソナです。
仮想キャラクターを構想していけば良いのですが、
イメージに合う著名人がいればそれでもOKです。
できるだけ具体的に項目をあげてください。

 

次にペルソナのメインターゲット化を行います。
例えば芸能人で設定した場合、
その人物がもつ具体的な生活スタイル等の中で、
自店を活用してもらうための
MUSTな要素とそうでない要素に分類していきます。
この際にMUSTとして残った項目が
メインターゲットとしての要素となります。

 

このMUST要素を持った人に対して
品揃えの特徴を出していき、
支持されることができればOKです、
近しい条件を持った人へも支持が広がり、
徐々に似たタイプのお客様が増えていきます。

実際に新たなお客様が
ついてきてくれるまでには
少し時間がかかります。
この間は特化できていない
品揃え部分で踏ん張り、
業績をつないでいく必要がありますので
注意が必要です。

 

このようにペルソナとメインターゲットを
つなげて考えていくことで、
思考がリンクしていきます。
新たに支持を受けたいメインターゲットのイメージが
単独であればこちらに集中、
複数あるようであれば、
それぞれの顧客に対し
現状の品揃えが特化することが
できているかどうかを検証し、
バランスを取っていけばOKです。

 

さて、Customerについてはこの辺りにして、
次回は3C分析の「Competitor」と「Company」に
テーマを進めて参ります。

引き続きよろしくお願い致します。

 

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com)

株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント

学校法人産業能率大学総合研究所 兼任講師・パートナーコンサルタント

(一社)日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定ダイバーシティコンサルタント

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  

店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、

小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  

その後、管理部門責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。

2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。

組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

→プロフィール詳細

http://www.nihon-hoan.co.jp/column/2017/04/%E2%96%A0%E5%9F%B7%E7%AD%86%

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 2019/05/28
第22話 チェーンオペレーションにおける個店戦略④

STEP5 地域のお客様に迫る④

 

さて、今回は前回の続きです。

3C分析におけるカスタマー(顧客)、
コンペティター(競合)、カンパニー(自社)の
3つの要素を分析する際の1つ目、
カスタマーについてです。

メインターゲット、サブターゲットというように、
マーケティングでいう標的顧客を設定し、
施策を連動させていく考え方を活用するのですが、
この時、ターゲット像を明確化する為に、
より具体的なお客様イメージを構想し、
1つ1つの施策がそのお客様に響くかどうかを
検証するペルソナ分析が有効です。
定量的(年齢、性別、収入…)な要素に留まらず
ライフスタイル、趣味、趣向など
様々な要素を具体的に構想していきます。
まずもってこんな人に支持されたいという
ど真ん中のストレートをイメージします。

 

一方で小売業において、
ペルソナ分析を苦手とする業態は
正直多いのではないでしょうか?

なぜならば日本の小売業発展の過程において
立地産業として発展を遂げた経緯や、
経済発展の中で市場の成長を
背景にしてきたことが挙げられます。

店規模に応じて出店時に半径◯メートルを制圧し、
そのエリアで地域1番店を目指したのです。
その結果、ターゲットは地域住む人すべてとなり、
特に総合量販店では、
衣食住全ての品をワンストップで
購入してくださるお客様を
メインターゲットとしました。

 

一方、時代の発展とともに状況は変わりました。
皆様がお客様の立場で考えたときに、
衣食住をある一店舗でしか買わない、
というイメージがわくでしょうか?
既にそのようなことはあり得ない時代になりましたが、
かつての成功体験から脱却できない業態になるほど、
今回のテーマであるペルソナ分析を苦手とします。

 

差別化をするためには、ターゲット像を絞り込み、
ライフスタイルに沿って品揃えを深く狭く絞り込み、
生活シーンに合わせて使い分けていただく必要がありますが、
かつての体験から絞り込むことが
客層を減らし店舗が支持を
失ってしまうのではないかと誤解をしているのです。

 

ターゲットを絞るという発想をしたときに、
最も安易なのは定量的な絞り込みです。
年代、性別といった類いですね。

 

これをやるとたしかにそうなります。

 

一方、誰もが抱える生活の中の
「●●なシーン!」に絞り込めば、
誰もがターゲットとなります。

あっこんな時は、あの店を使おう…
と感じてもらえるように設定するわけです。
これが上手くできないと、
削り込みとなってしまい
ますます業績は下降する恐れがあります。

 

物事捉え方ひとつで方向は
大きく変わってきます。
フレームワークの使いこなしが
難しい理由のひとつですね。

 

次回はもう少し具体的な方法論に迫っていきます。

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com)

株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント

学校法人産業能率大学総合研究所 兼任講師

一般社団法人インターナショナルバリューマネジメント協会 理事

一般社団法人日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定ダイバーシティコンサルタント

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  

店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、

小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、

プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  

その後、管理部門責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。

2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。

組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

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 2019/02/22
第21話 チェーンオペレーションにおける個店戦略③

STEP5 地域のお客様に迫る③

 さて、今回は前回お話した3C分析の続きとなります。簡単におさらいをします。

3Cとは以下の3つの要素の頭文字をとっています。

  ①:Customer=顧客

  ②:Competitor=競合

  ③:Company=自社

 若干表現のバラつきはある事がありますが、おおよそはこの3つとなります。自社の想定するお客様に対し、競合と対比して優位な状況にあるか、もっと言えば差別化された状況にあるか…を客観視し、戦略の有効性を検証したり、修正したりする場合に用います。もちろん初期の戦略立案時にも有効といえます。

 

 さて、一方で前回も少しお伝えしましたが、こういったフレームワークについてやってみたけど、効果がないとか、役に立たない…といった声を聴くのも実態です。上手く使いこなすにはいったいどうしたら良いのでしょうか…

 

 私自身も、実際に初めは今一つ上手く使いこなせない事が多く、疑問を感じた事も多々ありました。

 そういった中で、ある先生から、こんなことを教えていただきました。要点をまとめるとこんな感じです。

「経営戦略の理論や、マーケティングなどにおけるフレームワークが多々あるが、そのまま使えるわけではない。なぜならば、経営を研究している研究者が、成功している企業を分析した結果、どうやらこんな方法で成功しているらしい…というものを形式化し、一般化したものだからだ。つまり、成功企業がその時代の外部環境のもとで、事業展開した商品サービスがこの方法で上手くいった…というものであり、同様の方法を活用する事で成功を収める事ができた事例を確保する事ができたにすぎない。そう考える事ができれば、外部環境の違い、もっといえば時代が異なり、事業展開する商品サービスが異なる場合に、そのまま使って必ずうまくいくわけではない事は明白である。一方で成功事例があるということは成功可能性が高いということであり、状況にアジャストすることができれば有効活用する事ができる可能性は高いともいえる。要はいかにカスタマイズして使いこなす事ができるかがポイントである」

 この話を聞いてから私の場合は、いかに使いこなすかを考えるようになりました。特にフレームワークどうしを掛け合わせて、分析ポイントを整理しながら活用することにトライすることで徐々に上手くなっていきました。

 

 今回の3C分析ですが、私自身が活用する際のコツとして掛け合わせているのフレームが二つあります。

 ひとつはペルソナ分析です、これは①のCustomer=顧客と掛け合わせます。抽象的になりやすいターゲット論を具体化する為に、その内容を突き詰める効果があります。

 もう一つはマーケティングミックスです。これは②Competitor=競合、③Company=自社を掛け合わせます。商品、価格、流通、販促の要素で競合と自社を比較する事で、顧客に対する優位性を項目別に比較します。また各要素が串刺しされて効果がでているかどうかを検証します。

 大きく分類すると、分析の方向性を示したフレームと比較する項目を明確化したフレームがあります。SWOT分析などに代表するのが前者、マーケティングミックスや、7S分析などが後者です。方向性を示すフレームを単独で示すと項目が散漫になりやすく並べ立てたがよくわからないということになりやすくなります。その為、比較する項目を明確化する事で効果を固める事ができます。その際に何を選択するかが重要なポイントなり、SWOTの事例でいえば営業や販売戦略ならマーケティングミックスを、組織人事戦略なら7Sという感じです。

 

 いかがでしょうか。3C分析を実施する際に、効果を高めるには、顧客を具体的に設定する事と、今日と自社の優位性を分析する為の項目の整備が重要です。

 皆さんも是非、自社の差別化の程度を比較する為にどの項目を比較すると有効かを考えながら活用してみてください。

 

 少し長くなりましたので今回はここまでにして、次回は、ターゲット分析について、ペルソナ分析、メインターゲット、サブターゲットの設定について考えていきます。

 宜しくお願い致します。

 

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株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com)

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 2019/01/20
第20話 チェーンオペレーションにおける個店戦略②

STEP5 地域のお客様に迫る②

 さて、今回からは個店戦略がテーマです。チェーン展開を行う小売業にとって、店ごとに抱える地域特性を掴み、提供する商品サービスにおいて独自対応をとる事で、お客様の期待に応えていく事は非常に重要な要素です。一方で前回お話をしたように、その実行難易度が高まり、多くはノウハウとして確立していない状況にあります。かくいう私も店舗にいた際は、開店時調査の資料等は見た事はあるものの、あくまで調査結果であり、そのノウハウについて教育や伝承を受けた事はありませんでした。

 

 こういった現状から、店長養成研修やBY育成研修といったコースでも必ず取り入れているのがエリアマーケティングに基づく個店戦略の立案です。 

 実際の店舗で多く行われているのは、品揃え調査による欠落アイテムの補完や、価格調査によるプライス対応などがあげられるでしょう。こいった戦術面(どのように戦うか)については個々の担当領域ごとの対応がなされますが、戦略面(どこで戦うか)という点については論じられていないケースが多くなっています。

 その原因として、かつてモノが不足した売手市場時代は、同業態(食品スーパー同士、GMS同士など)の中で地域1番店になる事が重要でした。そして1番でいる事ができる商圏範囲をいかに広く保つかという事が重要であった為、包括的な品揃えをしていく事が重要な要素でした。こういった意味で欠落やプライスに気を配る事がポイントでした。当時の大店法による規制で店舗面積が一定程度に制限されていたこともあり、品揃えを行う為の面積が限られていた為、同一業態同士の戦いとなりやすかったこともあり、極端な言い方をすれば、そこまで複雑な状況ではありませんでした。

 大店立地法が施工された後、店舗の大型化や出店増によるオーバーストア現象となり、激しく状況が変わっていきました。競合店が増加する事により、各店とも商圏範囲が狭まっていった結果、限られた商圏面積において売上を高める必要が高まり、結果としてこれまで取り扱いのなかった商品ジャンルの品揃えを拡充しています。ドラックストアで食品の扱いが拡大されたり、コンビニで生鮮食品を扱うようになったり…という状況です。

 その結果として、お客様は自身の活動エリアの中であらゆる業態、店舗の中からその時々の状況にあわせて都合の良い店舗を選んで使う事ができるようになっています。お客様により多くお店を活用してもらおうとするならば、お店の使い分けの中で、どのように自店を使ってもらうと良いのか(お客様に都合が良いのか)をわかりやすく伝えていく事が重要になります。「あの店って●●がいいよね。■■な時はついついあの店で買い物をしてるな。」というイメージです。 

 その為、どのような店なのか、他の店と比較しどこが優れているのかを意図的に作り込み、よりわかりやすく表現しなければなりません。その為、個店戦略を立案し、店内活動において意識的に表現をしていく事が重要となるのです。 

 では、個店戦略をたてる為には、具体的にどのようなアクションを起こしていけばよいのでしょうか。戦略フレームは様々なものがありますが、初めに実施するという意味では「3C分析」をお勧めします。有名はフレームワークである為、ご存知の方も多いと思います。分析項目は以下の3つに分かれます。「①Customer=顧客、②Competitor=競合、③Company=自社」です。

 ①では商圏内のお客様を客観的に分析します。全ての人(住民)と実際に店舗を活用してくれている顧客を分析し、そのギャップを炙り出しておくことが重要です。支持層と非支持層の違いを図る事で自社がどのように解釈されているのか仮説をたてる為の要素の一つとなります。 

 ②では競合を、③で自社を分析し相互に客観視し、そのギャップを炙り出します。①であげたお客様にとって、競合と自社がどのような商品サービスを提供しているのかを分析し、勝ちたいポイントで優位性を保てているかどうかを考えていきます。

 勝てる状況になっていなければ、勝つポイントを設計する必要がありますし、勝つポイントが狙い通りになっているのであれば、次はそれがお客様にしっかりと伝わっているかを考えていきます。この次の段階では、目指す勝ち方が正しい(お客様にとって魅力的か、市場サイズとして適正なサイズか)かどうかを考えていく必要があるわけですが、まずは現状の施策がお客様に正しく伝わっていなければ良いか悪いかも判別する事はできません。

 一方でこんな声も良く伺います。3C分析ならやった事があるけど、良い効果はでなかった…というご意見です。フレームワークを活用する際によく聞くご意見です。有名なSWOT分析などもこういった声をよく聴きます。今回のケースも同様ですが、このフレームワークをやるといいよ…と言われて実行すると、そもそも何の為にやるフレームワークなのかをわからずに実践してしまう為、効果的な分析にならないパターンに陥りやすくなります。

 今回の3C分析の場合は、自分達が勝ちたいポイントで勝つことができているかを検証する事が狙いです。その為、そもそもどう勝ちたいか(どのようなお客様にどのように思われたいか)が不明確な状況では効果は上がりません。逆に分析が上手くいかなければ、そのポイントが不明確であった事があぶりだされます。その場合改めて、この戦略で戦ってはどうかという仮説を立て改めて分析し、勝ちパターンとする事ができるのかを考えていきましょう。

 次回は①②③を分析する際に、どのようなポイントに着目していくかをテーマとしていきます。ここが見えてくると「3C分析」を活用した戦略立案につなげる事ができるようになっていきます。自店舗の場合はどこに着目をすべきか、一緒に考えていきましょう(^^♪

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 2018/11/28
第19話 チェーンオペレーションにおける個店戦略①

STEP 5    地域のお客様にせまる

 

さて、今回からは「STEP5 地域のお客様にせまる」に入って参ります。

 

 弊社の状況として、本年度は各社様より様々なコンテンツで研修のご依頼をいただきました。例えば、店長養成系や新人育成系などの階層別タイプ。或いは、商品部員育成、商品開発といったマーケティング系タイプ。また問題解決やビジネスコーチング系のスキルタイプなどなど各社様の状況に応じ教育ニーズは多岐に渡りました。

 

 その中で、小売業界向け…という意味ではかならず扱うのが、今回のタイトルである「個店戦略」です。

 

 近年では個店与件に全く配慮せず、完全に全店のオペレーションを統合する形で、効率を高め成功を収めているケースもでておりますが、多くの場合は企業(屋号単位くらいが最も多いでしょうか)の全体戦略に沿って、個店マーケットにアジャストさせる事で、地域のお客様に貢献していくスタイルなのではないでしょうか。

 

 大店法から大店立地法に変わった際に起こった店舗の大型化や、その後の坪効率の悪化(生産性の低下)から小型店化が進むなど、時代に合わせた様々な戦略展開の中で、店舗フォーマットのバラつきがあったり、出店エリアの商圏特性や住民特性が異なったりする事が主たる要因でしょう。

 

 一方で、バブル崩壊以降、収益性が低下し業界全体が小さな本部での事業運用を求められてきた中、個店毎の状況の違いをセントラル形式でグリップする事は難しく、現実的には店長を中心とした店舗メンバーが、その対応に迫られているのが実情ではないでしょうか。

 

 ところが店舗の方も、少ない人員での効率的な運用を迫られており、役職者も店舗オペレーションのフォローに入る等のサポート活動に手を取られ、地域を分析したり、根本的な品揃えを考えたりする時間がとれない…というのも苦しい実態です。

 

 私自身、店舗運営管理を担っていたころは、同様の状況でしたし、実際に分析しようとした際に、方法論が確立していない為、手探り状態からのスタートでした。手法についてはまさに暗中模索といった感じでした。手数不足の中で、手法が不明確であるとますます手を付けにくくなる…実態はそんな感じでした。

 

 また市場全体の傾向としてPB化が進んでいることも、「個店戦略」という意味では「若手層の成長」を阻んでいます。組織内にいると、社内情勢の中、こういった発言はしにくい部分もありますが、外から客観的にみていると、PB化によって若手の店舗運営管理力や、エリアマーケティング力は低下していると言わざるを得ない状況です。

 

 具体的に申し上げれば、企業として投資を行い、在庫リスク等をもって、開発をした商品は、地域に合っていようが、合ってなかろうが、全店で売り込む事が求められるケースが非常に多くなっています。結果として、現場から見ると商品は次々にオリジナルのものが送り込まれて来る状況となります。また、NB商品もPBに対抗して価格訴求の展開が増加しており、その際は量をもって展開する事が前提となりやすい為、こちらも商品が大量に送り込まれます。市場そのものが、かつてのような売り手市場ではない事もあり、店舗は商品であふれ、店舗メンバーは送り込まれたものを、いかに消化させるかが、重要な仕事となっていきます。

 

 かつては、自店でどれだけ地域で支持される売れ筋商品をおさえるか、また地域で支持される品揃え(商品ラインアップ)を構築する事が重要な仕事でしたが、徐々に政策商品を売り込む事へのウェイトが高まっています。言い換えれば、送り込まれた商品を消化させる事に懸命にならざるを得ない状況とも言えるかもしれません。

 

 結果として「地域商圏にせまる」機会が減少し、若手は伝承をうけることができず組織としてノウハウを喪失していく傾向が高まっています。

 

 その為、私が担当する研修では、店長養成であっても、若手向けで合っても難易度こそ違えど「個店戦略立案」を入れています。基本的なフレームワークとも言えます。

 一方ベテラン層を中心に、かつて実際にやってみたが、使いこなすのが難しく、やっても意味を感じない…という経験をうかがうケースも多々あります。よくよく聞くと、使い方が漠然としている事を原因に、上手く使いこなせていないパターンが多くなっています。実際に上手く活用するポイントはフレームの中に中項目、小項目を設定することなのですが、これが我流だとなかなか掴めず、実際に使いこなした人しかやり方をしらないのです。

 

 次回以降は、いくつかのフレームワークと合わせて、上手く活用する為にはどのように使ったらよいのかを紹介していきたいと思います。使い方を変えると、一般フレームワークでも有効に扱う事ができます。次回は具体的な内容についてお伝えしていきます。宜しくお願い致します。

 

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【 筆者プロフィール 】

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http://www.nihon-hoan.co.jp/column/2017/04/%E2%96%A0%E5%9F%B7%E7%AD%86%

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 2018/11/18
第18話:構成比を使った売場運営④~検証

STEP4  3つの構成比で店を操る

 

さて前回は3つの構成比を使った売場での取り組みについて

実践後の検証段階でのお話を致しました。

 

メンバーにとって、一定の基準ができるが、

継続して実践しないと効果が薄い点や、

シーゾナルタイプとステープルタイプの違いなどによる

扱い方法の違いなどについてお伝えいたしました。

 

一方で、継続した実施ができるようになってくると

次の課題にぶつかります。

 

自分の売場の分類方法が根本的にどうなのか?

という壁にぶつかります。

 

小売業における分類にはいくつかのタイプがあります。

まず一つ目が「商品分類」になります。

少し言い方を変えると「商品製造分類」と呼ぶこともできるでしょう。

生活消費材である場合は特にこの傾向が高まりますが、

基本的に商品そのもの事を指しています。

パンなら朝食にしようが、夕食で食べようが同じパンである…

といった具合で、製造工程での分類とほぼイコールになります。

この分類で売場も展開するという方法です。

 

もう一つは、消費者ニーズに合わせた分類で、

「売場展開分類」と呼ばれるタイプです。

お客様の買い方や、認識に合わせて商品を括り

コーナー化して売場を展開していきます。

関連販売やコーディネート販売、ブランド分類といった

訴求力をたかめる事を狙った考え方です。

 

どちらもメリット、デメリットが存在し、

状況に応じてミックスすべきものですが、

構成比管理をしていくと、

程度の差こそあれ、もう一つの分類が

運営を阻害するケースが発生します。

 

それが「データ分類」です。

 

POSの普及が進むにつれて、

過去に比べると、

データ分析をする際の負荷が

だいぶ軽くなってきてはいますが、

構成比データを活用しようとすると、

データ分類と売場の分類が

ある程度近くなっていないと

いちいち手計算で組みなおさなければならない

場面が多発してきます。

 

私自身、この問題にはかなり手を焼きました。

店舗ではシステム上での解決には手が出せず、

手作業の進め方の改善による時短にとどまりました。

本部スタッフとしてシステムの回収時にインタビューを

受ける事ができた機会があり、

この問題についてしっかりとインプットをしましたが、

ヒアリング担当者はその話は既にグリップできていて

改善に向けて動いているとコメントし、

結果でてきたものには全く反映されていない…

という結果が待っていました。

 

製造→仕入→物流→店舗納品といった

工程で進んでいく事を考えると、

小売側の川上が仕入部門である事が多く、

この段階で商品部類と売場展開分類の照合を

真剣に議論をしていかないと、

なかなか改善が進まないのですが、

なかなかこの階層にメスを入れるところまで

手が回らないのが実態です。

 

ここにルーティンで改善アクションを起こす事ができれば

論理的な仕事を推進する事に大いに役立ちますので

可能な企業様は是非トライアルをしていただきたいと思います。

 

店舗レベルで行けば、

限られた時間で、どこまで有効な分析ができるかを考え

絞り込んで分析を実施するのがベストでしょう。

 

編集型の売場を、

どの程度の規模、レベルで実施するか、

つまり、維持継続可能な顧客分類による売場を

どの商品カテゴリーでどのくらい実施するかを

考えていく事になります。

 

構成比管理を突き詰めると、

データ分類と売場展開を一致させればよいのでは?

という話にもなりますが、

目指すべきは顧客に種維持される売場であって

我々が管理しやすい売場ではない…という事です。

ここを間違えると本末転倒になりますので注意が必要です。

 

逆にこの問題が出てくるようになるという事は

メンバーの力がかなり向上してきたことになります。

 

ここまでくれば、

売場の管理がかなり掌に乗ってきた…

といえるでしょう。

 

お客様のニーズに迫る品揃えに向け

着々とPDCAが回るようになっているはずです。

こうなると徐々にお客様からの支持も高まり始めます。

是非継続して3つの構成比を活用した

売場運営にトライしてみてください。  (^^♪

 

 

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com) 株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント 学校法人 産業能率大学総合研究所 兼任講師 一般社団法人 インターナショナルバリューマネジメント協会 理事 一般社団法人 日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定 ダイバーシティコンサルタント

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  その後、管理部門の責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

→プロフィール詳細http://www.nihon-hoan.co.jp/column/2017/04/%E2%96%A0%E5%9F%B7%E7%AD%86%

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 2018/08/24
第17話:構成比を使った売場運営③~検証

STEP4  3つの構成比で店を操る

 

さて前回は売場構成比の扱い方についてお話を致しました。

売上構成比、在庫構成比と売場面積の構成比のバランスをとり、

店舗全体の生産性を意図的に高めようという取組です。

 

実際に企業様単位の研修では、

一連の考え方をお伝えした後、ケーススタディを経て、

事後課題として実際に受講者様の担当売場で取り組み、

その結果について分析していただき、

次の研修の際にグループワークで共有をしてもたっています。

 

実際にやっていただく事でいくつかの効果が出てきます。

最も多いのが、やってみてバランスを検証する事ができ、

具体的な改善アクションにつながったというタイプです。

考え方の基準を持つことができたので感覚論ではなくなり、

意図して、経営資源(家賃的な性格)である売場を配賦する事が

できるようになっていきます。

 

また、こんな声もでてきます。

これって今回は課題としてやりましたが、

継続しないと意味ないですよね…というものです。

まさにその通りで、一過性で終わらせてしまうと、

店舗に対する効果は瞬間的に終わってしまい、

ほとんど成果はでてきません。

バランス修正をした後、放置してしまうと

その後に生じる変化でまたズレが生じていきます。

逆に継続して取り組む事で常に補正された状況となり

お客様のニーズにも接近していきます。

その結果、いつも欲しいものがしっかりと展開されている

店舗となり、リピート率も高まっていくのです。

そこに気が付いて継続実践していただければ

他のメンバーとの会話も論理的に、また指導力も高まり、

チームの力も向上していきます。

 

積極的なお声を頂戴した際は、

こんな一言も付け加えます。

 

「慣れるまで時間もかかるから、

一気に無理にやろうとせず、

週に●時間だけ費やすといった限定目標を掲げて

少しずつレベルを上げていけばOKだよ。

継続する事がポイントだから頑張って続けてね。」

といった感じです。

徐々に熟練度を高めていく事をお勧めしております。

 

一方で、マイナスの感想としては、

こんなパターンがあります。

自分の担当の売場は定番管理で、

拡縮の対象とならない為、

・どうしていいかわからなかった…

 ・やっても意味がないのでは…

こう言った声があるのも事実です。

 

皆さんはどうお感じになるでしょうか?

短期的な成果という意味では、

そういった性格の売場があるのは事実です。

きめ細かく週単位で対応する事や、

大きな拡縮がないケースも存在します。

一方でこう言った売場は、

シーズン単位での商品入れ替えの際も、

大型、標準型、小型といった売場の規模や、

売上が高い~低いといった条件で

品揃えが決まっているケースも多く、

最適化にむけたアクションが

起きていない場面も見受けられます。

定番管理だからこそ、シーズン単位で

どのカテゴリーを拡縮するかまで

検討して欲しいものですが、

そもそもそういった前提になっていないのです。

 

こういった売場の場合は

構成比のギャップが発生するタイミングがいつで

どのくらい発生しているのかを日々分析し、

四半期単位や、半期単位など中期スパンで、

どのさじ加減が最適かを、

日々の分析の積み上げから判断する必要があります。

つまり「活用方法が異なる」のあって

「意味がない」行為ではない…のです。

 

 

この取り組みを継続する事が、

メンバーの基本マネジメント力を高め、

売場運営を手の平に乗せていく第一歩となります。

 

3年目くらいのメンバーは是非取組をしてみて

いただきたいと思います(^^♪

 

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com) 株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント 学校法人 産業能率大学総合研究所 兼任講師 一般社団法人 日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定 ダイバーシティコンサルタント 一般社団法人 インターナショナルバリューマネジメント協会 理事

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  その後、管理部門の責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

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 2018/08/24
第16話:構成比を使った売場運営②

STEP4  3つの構成比で店を操る

 さて、前回に引き続きまして、

構成比を使った売場運営についてお話をしていきます。

まずは売上構成比の使い方を掘り下げていきます。

 

私の場合、売上金額(状況に応じて数量に変更)をベースに

商品分類毎の売上構成比を52週に落とし込む事から分析を始めます。

以前もお話しましたが、売上はお客様の支持のバロメーターである為、

どの時期にどの分類の商品にニーズがあるのかを探る事が狙いです。

もちろん過去データである事はわかっていますので、

その分析にも最終的には一工夫しています。

 

さてこれをやると何がわかるのかというと、

いくつかのポイントがあります。

 

■売れる商品が切り替わった時期が読み取れる

 例1:前年実績で●週目までは、A分類がトップだったが、

    ▲週目にB分類がトップに入れ替わった。

 例2:●週目まで売れていた商品群が、

▲週目以降まったく売れなくなった。

 →大きな変化が発生するポイントを掴む事で、

  売場展開を変更する必要がある時期と、

  どの程度切り替えていくかの仮説を組む事ができるようになる。

 

■売場展開変更のトリガーを読み取る

波動が変化したタイミングで何があったのかを確認し、

今年、どのような状況になったら波動が変わるのか仮説をたてる。

例1:気温が3日連続でおおよそ●度を超えたら売れ行きが変わる

例2:梅雨明けと同時に売れ行きが変わる・初雪と同時に売れ行きが変わる

例3:ある一定の日付で売れ行きが変わる(母の日が終わると…)

 例4:おおよそ●月の頭に、●●会館でイベントがある

 →同じタイミングで変化するものとそうでないものを区分し、

  条件が整ったら次の売場展開に変更できるよう事前にスタッフと打ち合わせする

 

■OTB(Open to Buy)計画に反映させる

 導入期は●週、上昇期が●週ころ、ピークは●週まで、

その後●までに処分する…といった

アイテム別の販売計画立案の仮説につなげ、

在庫コントロールと連動させる事で、

ピーク売り上げの最大化と

値下、廃棄ロスの削減につなげる

 

他にもいろいろありますが、

まず漏らさずやるのはこの3つです。

店舗に所属する人数の絶対数が限られる中、

お客様のニーズにタイムリーに応える売場展開を維持していくためには、

効率的かつ具体的にコミュニケーションを行い、

切り替えのタイミングが来たならば、

指示者が休みであってもスムーズに切り替え作業ができるように

準備を整える必要があります。

 

ひと昔前ならば、「経験と勘」で対応するという事も

ありだったのではないでしょうか。

私の捉え方としては「経験と勘」というのは、

一定程度の熟練をもって、暗黙知を習得したと解釈しています。

説明できないだけで蓄積したノウハウをもって

業務に対応しているという状況です。

 

1人あたりの担当面積が狭く、

充分な人数がいたから成り立った…

という状況だったのではないでしょうか?

今の時代にこの方法を続けていたら、

キャリアの異なるメンバーが、

触れ合う機会がすくない為、伝承が行き渡らず、

お客様のニーズに応えきれない状況が発生し、

支持を打ちなってしまう事でしょう。

 

根拠となる過去データを基に、今年の状況を鑑みると、

  • ●のような仮説が立つので、●●な状況になったら、

速やかにAパターンからBパターンに売場を切り替える

と事前にメンバー同士できめておけば、

その時がきたら速やかに対応できます。

また、更に加えたい情報、条件があれば

メンバーからも提言がしやすくなります。

 

いかがでしょうか?

販売員さん向けの研修でもお伝えしますが、

若手社員さんだと初めてやった…という方も結構多い状況です。

是非一度お試しくださいませ(^^♪

 

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com) 株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント 学校法人 産業能率大学総合研究所 兼任講師 一般社団法人 日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定 ダイバーシティコンサルタント 一般社団法人 インターナショナルバリューマネジメント協会 理事

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  その後、管理部門の責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

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 2018/05/30
第15話:構成比を使った売場運営①

STEP4:3つの構成比で店を操る

 

さて今回からSTEP4として構成比をテーマにしたお話をしていきます。

POSデータ等を活用して店舗全体の活性化を図る際に、

指標として使いこなしたいのが、様々な構成比です。

 

例えば、売上を日別、週別等の一定期間ごとに比較分析する際に、

金額べ―スや数量ベースで比較すると、曜日や週の位置づけの差で、

直接比較する事が難しいケースがあります。

 

A分類の売り上げが、

月曜日●●円、水曜日●●円、土曜日●●円、

この状況で比較してもこの結果が良かったのか、

悪かったのかが分析しにくいという事を言っています。

 

昨年同日合わせで比較する、曜日合わせも調整する…

などで調整しながら昨年比で比較をする、

日別に予算設定して予算比で比較をする、

こんな手法もあるでしょう。

 

一方で、日にち合わせでは天候等の与件は合いませんし

予算を組む段階でも、もちろん細かな天候など読めるわけがありません。

そういった意味では不確定要素も多く

実際にどうだったのか、振り返りにくいケースが発生します。

 

こんな時に役に立つのが構成比です。

月曜日の店全体の売上に対し、A分類の売上は25%、

水曜日の店全体の売上に対し、A分類の売上は23%

土曜日の店全体の売上に対し、A分類の売上は35%

といった結果だったらどうでしょう。

 

水曜日は新聞チラシが入って他分類が訴求されたので、

23%に下がったな・・・とか、

土曜日は逆に週末の新聞チラシで訴求したので上がったな・・・

といった検証ができるようになります。

そもそもどのくらいの構成比を目標値としていたのか…

これがないと分析にならないわけですが、

私の場合はここで売場面積構成比と比較しバランスをみる事が多いです。

 

什器8尺(2400mm)3島分の売場を使用して

商品展開をしたから売場は全体の●%使っている…という比率をおさえます。

 

組合せは色々ありますが、

使用した売場面積=投入した経営資源と捉え

売上や粗利がそれに見合った構成比になっているかで比較します。

坪効率を使っているのと近いケースになりますが、

既存の数値を使って簡単に行うイメージです。

 

こういった構成比の使い方を覚えていくと、

短時間で精度の高い分析や、計画立案が可能になります。

 

個々のお店によって使い方は色々ですが、

アレンジした上で継続的に取り組むと、

売場の1等地、2等地での生産性の差なども見え始める為、非常に効果的です。

 

何回かに分けて、掘り下げていきますので、

ご参考いただけますと幸いです。(^^♪

 

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com)
株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント
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一般社団法人 インターナショナルバリューマネジメント協会 理事

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士
 店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。
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