万引き対策等による商品ロスを防止する私服による店内保安警備の専門会社株式会社 日本保安(千葉県千葉市中央区)

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第24話 チェーンオペレーションにおける個店戦略⑥

 2020/02/25

STEP5 地域のお客様に迫る⑥

さて、今回は前回の続きです。

3C分析における3つの要素を分析する際の
2つ目と3つ目となるのが、
コンペティター(競合)、カンパニー(自社)の2つです。

1つ目のCであるカスタマーに対し、
商品サービスを提供する競合事業者同士の状況を比較し
自社が優位に立っているかどうかを分析するフレームです。

この3C分析を活用する際に注意しておきたいことが、
比較項目を事前に選別しておくことです。
この選別を分析目的に合わせて上手く設定できていると、
分析結果を有効に活用することができるようになります。

一方で競合店に行ってから、
気づいた項目を抽出して書き出すて分析すると
競合店舗に対し炙り出した強みや弱みと、
自社店舗の分析項目が合致せず、
直接比較することができなくなってしまいます。

例えば、戦略的に優位に立つことができているかを
考えたいのならば戦略項目を指定し、
競合店を外から分析してもわからない点は
空白のままにしておきます。

或いは基本項目の徹底度を比較しようということであれば
味鮮度・品揃え、クリンリネス、接客サービス…といったように
比較項目を設定することで分析がわかりやすくなります。

商品カテゴリーを限定して、
FP(フェイス・プライス)チャートを作成して比較する…
といった方法も効果的です。

直接比較することができる形をとることで
分析は明確になり、その後の施策立案効果も高まります。

フレームワークを活用しても
「なかなか上手くいかない…」という声をよくききますが
少し工夫をして活用することで
効能は大きく変化していきます。

地域のお客様からみて、
魅力的なお店になっているかどうかを分析し、
地域で勝ち残るお店を目指しましょう!

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com)

株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント

学校法人産業能率大学総合研究所 兼任講師・パートナーコンサルタント

(一社)日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定ダイバーシティコンサルタント

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  

店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、

小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  

その後、管理部門責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。

2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。

組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

→プロフィール詳細

http://www.nihon-hoan.co.jp/column/2017/04/%E2%96%A0%E5%9F%B7%E7%AD%86%

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第23話 チェーンオペレーションにおける個店戦略➄

 2020/02/16

皆様、ご無沙汰しております。
少々時間があいてしまい失礼致しました。

 

さて、前回にテーマは、
3C分析の一角を担う、
「Customer=顧客」でした。
メインターゲットの絞りこみの話と合わせて
ペルソナ分析について触れています。

 

年代等の人口統計的データを基に顧客を絞るのではなく、
店舗の使い分けを考えた、利用シーン別に捉えることが
有効であることを説いています。
地域に住むお客様の●●なワンシーンに対して
特化して品揃えする…と捉える事で活用がしやすくなります。

 

この際、良く質問があがるのが、
「そのワンシーンのみに絞り込んで特化して大丈夫なのか?」
…という内容です。
新店でそのマーケットが肥沃であれば
答えが「YES」であることも
可能性としてはあります。

 

一方で、既存店であれば、私の回答は「NO」です。
既にお客様がついている既存店では
「この店は●●だ」という認識ができています。
使い分けのシーンでの特化を含む
メインターゲット絞りこみを考えている際に、
こういった考え方をすると、
絞り込みのテーマ外のお客様の
激しい離反を招き、
新たなお客様が定着するまでの間の
業績悪化を招き耐えきれません。
そういった意味では
「業態として基本となる品揃え」
は堅持する必要があります。

 

ではどうするか…?
ということで言えば、
全体の一定割合の品揃えを
メインターゲット向けにしていくことで
狙った顧客に対し特化させていくことが有効です。

 

事例をあげると、アメリカのある百貨店では
3割特化という方針を打ち出して成功していました。
業態としての基本アイテムは崩さず、
全体の3割まで特徴ある品揃えをすることで
顧客にその特色が認知される…という戦略で
顧客の支持の獲得に成功しています。

 

実際に3割のアイテムを特化しようとすると、
かなりのウェイトです。
そこまで到達することができなかったとしも、
目標値として一定の割合を目指していくことで、
顧客に認知されればOKです。
その際、特化したコーナーを作るのではなく、
各売場カテゴリー内でテーマにあった
アイテムを揃えていくことが重要です。
お客様がどこのコーナーに行っても、
自分向けの商品がラインナップとして
揃えられている状況を作ることがポイントとなります。

 

さて、こういったことを考えていく際に、
こんなタイプのお客様に愛用してもらえたら最高だ!
というキャラクターイメージを
具体化したものがペルソナです。
仮想キャラクターを構想していけば良いのですが、
イメージに合う著名人がいればそれでもOKです。
できるだけ具体的に項目をあげてください。

 

次にペルソナのメインターゲット化を行います。
例えば芸能人で設定した場合、
その人物がもつ具体的な生活スタイル等の中で、
自店を活用してもらうための
MUSTな要素とそうでない要素に分類していきます。
この際にMUSTとして残った項目が
メインターゲットとしての要素となります。

 

このMUST要素を持った人に対して
品揃えの特徴を出していき、
支持されることができればOKです、
近しい条件を持った人へも支持が広がり、
徐々に似たタイプのお客様が増えていきます。

実際に新たなお客様が
ついてきてくれるまでには
少し時間がかかります。
この間は特化できていない
品揃え部分で踏ん張り、
業績をつないでいく必要がありますので
注意が必要です。

 

このようにペルソナとメインターゲットを
つなげて考えていくことで、
思考がリンクしていきます。
新たに支持を受けたいメインターゲットのイメージが
単独であればこちらに集中、
複数あるようであれば、
それぞれの顧客に対し
現状の品揃えが特化することが
できているかどうかを検証し、
バランスを取っていけばOKです。

 

さて、Customerについてはこの辺りにして、
次回は3C分析の「Competitor」と「Company」に
テーマを進めて参ります。

引き続きよろしくお願い致します。

 

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹(HP https://kyodaisha.com)

株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント

学校法人産業能率大学総合研究所 兼任講師・パートナーコンサルタント

(一社)日本ダイバーシティ・マネジメント推進機構認定ダイバーシティコンサルタント

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士  

店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、

小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。  

その後、管理部門責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。

2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。

組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

→プロフィール詳細

http://www.nihon-hoan.co.jp/column/2017/04/%E2%96%A0%E5%9F%B7%E7%AD%86%

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