万引き対策等による商品ロスを防止する私服による店内保安警備の専門会社株式会社 日本保安(千葉県千葉市中央区)

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第2話 利益性の高い店舗体質を築くには?

 2017/04/13

   

 皆さんこんにちは。前回は小売業界を取り巻く環境から、利益管理の重要性についてお伝えしました。人口減少、少子高齢化等による市場そのものの縮小、そして競合環境の激化や、商圏の縮小といった様々な環境の変化により、かつてのように日々の売上を伸ばせなくなっているのです。

 

 その結果、近年の小売業は利益が出せなくなってきた事で、様々な経費圧縮を行ってきました。当初は無駄な経費の削減からスタートしたはずですが、状況が長期化する事によって様相は変化していきます。「無駄なコスト」を削った次は、「重要度が低く、緊急度が低いコスト」を削ります。削っても本業に影響がない、もしくは少ないものから…といった感じでしょうか。日本全体で企業ベースの社会人スポーツチームが随分少なくなった事なども事例の一つなのではないでしょうか?

 

 そして徐々に「重要度が高くても緊急性の低い費用」が削られていきます。先送りしただけならば、短期的には大きな影響を与えませんが、長期化していく事で、ダメージがボディブローのように効き、お客様の足が遠のいていきます。

 

 本来は、お客様に支持され続け勝ち残るお店となる為には、他店に先んじて未来を見据えた「投資」を行う必要がありますが、業績が厳しい事への対応が続く事で、真逆の方向に行ってしまうケースが増加してしまったのです。先行して投資を行っていく為には、利益をしっかり出すことを重視した考え方への転換が必要になってくるのです。

 

 では実際にはどのようなアクションを起こしていけばよいのでしょうか?小売業において利益を創出する為にはいくつかの切り口、手法があります。ポイントはお客様へ実際に対応しながら利益体質を強化していく事です。これからその優先順位に沿って、7つのステップでお伝えして参ります。

 

【STEP1~経費管理】

 まず初めに検討したいのが、経費管理についてです。お店を運用している様々な経費について考え、効率化をして行く為のアプローチです。

 

 実際にお客様へ提供する商品、サービスに係る事は後回しにして、内部で使っているあらゆる経費を確認し手を打っていきます。マイナス効果がなく、プラスの効果のみしかないものから始めよう…ということです。

 

 今の時代、技術革新やサービスの発展のスピードが速い為、定期的にチェックをし、最適なものを使用しているかどうかを、常に考えていく必要があります。損益計算書の販売費および一般管理費の勘定科目ごとに明細を確認していきます。非常に地道な作業になりますが、かつて私も企業在籍時は、営業利益が▲3%だった企業が1年で+0.5%になりました。やりぬくことで非常に大きな効果を生み出します。

 

 ポイントは、改善アクションが起こせるレベルまで分類整理をすることです。○○費がいくら使われていて、予算を超過しています…これでは手は打てません。報告を受けても支持がでない状況です。何がどうなって超過しているのかを整理して行く事で対応ができるようになります。たとえば同じ通信費でも、固定電話の料金や携帯電話の料金、出張時の通信費、今ならポケットWIFI的なものもあるでしょう。それぞれの明細を確認し、改善可能なポイントを探します。

 

 改善策が打てなくても、何にいくらかかるかを把握できれば予算管理が可能です。何にいくらかかりそうなのか、計画を立てることができれば、管理が可能になります。またイレギュラーが発生したときにすぐに気が付くことができます。

 

 小売業には繁忙期や閑散期がありますが、手が空く時期に経費見直しアクションを行うことで常にリフレッシュが可能です。ぜひ行動計画にいれていきましょう。

 

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【 筆者プロフィール 】

株式会社 せんだ兄弟社 代表取締役  専田 政樹    (https://kyodaisha.com)

株式会社 日本保安 店舗支援PJ担当シニアコンサルタント

7&iグループ出身、小売業歴20年の中小企業診断士
 店舗運営管理、販売スタッフ教育等を経験後、グループ内事業会社へ転籍し、小売業から製造小売業への転換を目指す新商品開発部門でSV、VMD、マーケティング、プロモーション企画等を担当し、外部専門職のマネジメント業務等に従事。その後、管理部門の責任者を務め、営業利益▲3%から、1年で+0.5%に改善した実績を持つ。

「次代を担う子供たちに【明るい未来】と【豊かな社会】を託す」事を志に独立開業。2017年3月、企業の人に関する支援を行う㈱せんだ兄弟社を設立。組織人事、各種制度構築、業務改善、人材育成などを事業領域として活動中。

→プロフィール詳細

https://www.nihon-hoan.co.jp/column/2017/04/%E2%96%A0%E5%9F%B7%E7%AD%86%E8%80%85%E3%80%80%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%80%80%EF%BD%9E%E3%80%80%E5%B0%82%E7%94%B0%E3%80%80%E6%94%BF%E6%A8%B9/

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